ママと子供のためのヨガレッスン

星座神話

水瓶座

神代の昔から美しいものは権力のある者によって

独占されてしまうものなのかもしれません。

例えば神々はオリンポスの神殿で晩餐をとりましたが、

その時の給仕役は絶世の美女と謳われた青春の女神ヘーベが努めていました。

きっと我が侭な神々は杯に神酒ネクテルを

輝くばかりの美しい手で注いでもらいながら上機嫌で食事をしていたことでしょう。

ところがヘーベも神とはいえ女性ですから結婚して家を出ることになりました

お相手はまたしても登場のあのヘラクレスです。

さて、こうなると神々はヘーベの代役を求めることになります。

しかもヘーベに劣ることない美女を求めて。

一度美しい給仕を従えて食事をしてしまったら、

その喜びが忘れられなくなるのも無理のないことなのでしょう

しかしそんなに美しい女性が他にいるのでしょうか

神々の王ゼウスも頭を悩ませます。

そんなある日、下界の様子を何気なく眺めていたゼウスの目に

羊を追うとびきり美しい姿が飛び込んできたのです。

「なんと。ヘーベに勝るとも劣らぬ美しい姿だ」

ゼウスは感嘆のため息を漏らしますが実はその姿は女性ではありませんでした。

彼こそ水瓶座の物語の主人公になるトロイの王子、ガニメーデスだったのです。

もっともゼウスにとっては美しければ女性でも男性でも構いませんでした。

早速自らの姿を鷲に変えると一気に下界へ舞い降ります。

そしてガニメーデスの首をいきなり掴むと神殿に連れ帰りました。

「いや、済まなかった。私は大神のゼウスだ。怖がらないでほしい」

ゼウスは牛に化けてエウロペをさらった時と同じ文句で切り出しました。

「おまえを一目みたときから気に入ってしまったのだ。

どうかこの神殿で神々の杯にネクテルを注ぐ役目を務めてくれはしまいか」

「そんなこと急に仰られても…」

「もちろんだ。よくわかる。そのかわりおまえには永遠の若さと美貌を与えよう」

なだめるようにゼウスは話かけます。

が、さすが神々の王ゼウスとだけあってその言葉には

有無を言わさぬ威圧感がありました。

実のところガニメーデスは内心悪くない話だと思っていました。

神々に仕えられるなんて光栄なことではないかという気がしていたのです。

ただ彼にもひとつだけ心配がありました。

「わたしがいなくなれば両親がどんなに寂しがることでしょう」

それを聞いたゼウスは大きく頷き、

すぐさま伝令の神ヘルメスをトロイの宮殿に差し向けました。

ことの次第を聞いてトロイ国王夫妻は驚き悲しみますが

しかし神々の意向です。

やむなく了承せざるを得ませんでした。

ゼウスは感謝し、たくさんの宝物をトロイ王国に与えたということです。

そして両親の悲しみを少しでも和らげるために

せめて空を見上げればいつでも息子の姿が見られるようにと考えたのでしょう。

水瓶を抱えて給仕にまわっているガニメーデスの姿を

水瓶座として夜空に打ち上げたのです。



古典的な占星術では水瓶座の守護星は山羊座と同じく土星だと言われています。
1781年3月13日。ハーシェルによって天王星が発見され、
7つの惑星が世界を支配していた時代は終わりました。
折りしも地上ではフランス革命が起こり、
新大陸が発見されるという新しい世への移り変わりのときだったのです。
実はハーシェルが天王星を発見するより以前、
1750年にフランスの天文学者ルモニエが観測した記録が残っていますが
学会への報告を怠ったためその存在は知られていませんでした。
さて現代ではその天王星が土星にかわり水瓶座の守護星と言われていますが
これは一体なにを意味するのでしょう。

目に見えない周波、突発的な変化、変化を求める無意識。
それら天王星が示す意味はみな水瓶座的性質を持つ人が
自分の中に感じていることかもしれません。
往々にして水瓶座が「変人」扱いされるのもその無意識の領域を素直に感じ、
マイペースで行動しているからかも。
しかしなにも他者を寄せつけない個人主義というわけではなく、
「個」を大事にしながらの共同作業によって「全体」を創り上げていく。
そんな「人類みな兄弟」的な理想に基づくものです。
新しい価値観が行き渡るまでには時間がかかるもの。
あなたはあなたの自由な発想を持って、それ以下でもそれ以上でもない
「今この瞬間」を生きていくことをおすすめします。



12星座


牡羊座     牡牛座     双子座     蟹 座     獅子座     乙女座



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